うつわ雑学

うつわの素材から見えてくる使い方

ssyouhei

いらっしゃいませ!

 今回はうつわの基礎となる話をしてまいりましょう。どの時代、どの界隈でも基礎は大切です。これがないと積み上げられませんからね。

 さて、今回のお話はうつわの材質と使い道!材質によって得意不得意はかなり違ってきます!!うつわを上手に使うためにも、材質の特徴はつかんでおきたいものですね!!ぜひご一読くださいませ!

 さて、日本でよく出回っているうつわは陶器、磁器、木製、ガラスが材料になっていることが多いでしょうか。最近はその他の原料もよく出回っていますが、今回は基本となる上記四種類をしっかり押さえておきましょう。

陶器

 陶器は日本において最も歴史の長い材質です。日本食文化の特徴である「食器を手に持つ」という所作と相性が良く、手に取りやすい軽さが特徴です。また熱伝導が緩やかなので、市販のお茶などを飲む際に熱湯を入れても(比較的)熱くなりにくいのが良いですね!成形の自由度も高く、個性的な作品が多いこと。おかげさまで自分の感性にぴったりはまる食器を見つけやすいです。

 ただし、耐久性にはやや難ありの材質でもあります!素材となる陶土(陶芸作品用の粘土。)は高温で焼けば焼くほど固くなるのですが、その場合製作段階で割れてしまうというリスクを伴います。陶器は比較的低温で焼き上げるので、その分柔らかいのです。落とした際に割れやすいだけでなく、食器同士のぶつかりで欠けてしまったりする場合もあり!保管や洗浄、乾燥の際は丁寧に扱いましょう!

磁器

 磁器を簡単に説明すると、粘土に陶石と呼ばれる特殊な石を混ぜて作られたうつわです。石の成分を取り入れたうつわということもあり、とにかく丈夫。特に擦り傷に強く、ナイフ&フォーク食文化である西洋スタイルとは相性〇。白基調が多いため、食器同士の組合せも楽ちん!さらに茶器として使う場合はお茶の発色がよくわかる為、いつもよりちょっといい物を飲む際は磁器の茶器を使っていきましょう!

 磁器を使う際には高温注意です!!磁器は熱伝導性が非常に高いため、熱湯を入れる際は要注意です!うつわがすぐ熱くなるので火傷する場合があります。湯呑として使う場合は玉露や冷茶など低温で味わうものを飲む際に使用しましょう!

木製

 工芸の国として日本では古来より人々に親しまれてきた材質である木。うつわも例外ではなく木製のものが多く存在します!日本では汁椀の主原料としておなじみです。木の特徴としては断熱性がとても高く、どんなに熱いものをよそってもうつわを持つ手が熱くなることはありません!家庭的な天然素材から、品格を感じる黒塗り碗まで活躍の場が多い食器です。

 ただし木材は大変デリケートな材質。傷のつきやすさは言うまでもないですが、特に注意したいのは水気と乾燥!しっかり乾燥をしないとカビやにおいの原因になりますし、かといって乾燥しすぎると漆塗の剝がれや割れの原因になります!意外と手間のかかる子なんですよね。その分愛せるうつわなんですけども。

ガラス

 夏が来ると使いたくなるのがガラスのうつわ。透明感のある唯一無二の材質は視覚から涼しさを演出できますね。硬質的で端正な印象を与える材質は食卓の印象をぐっと引き立ててくれます!ちょっとしたレトロ感も出したいときも使えるでしょうか?

 ガラスを使う際の注意点といえば、やはり割れやすさに目が行きがち。衝撃によるものはもちろん、急激な温度変化にも注意です。耐熱性能がないと熱湯→水道水だけで簡単に割れてしまいます。(私は先日、急須の蓋を落としてしまい、カガミクリスタルのグラスを破壊しました…泣)気を使うことも多いですが、それに見合った豊かな食空間になるでしょう!

 以上が食器の主要材質の特徴ですね。最近では石、金属、プラスチックなど様々な材質のうつわが登場しています。選択肢はどんどん増えていますが、いろんなものを試して、自分にピッタリの食器を探してみてくださいね!今回はここまで。それでは~!

店主紹介
気楽なスタッフ
気楽なスタッフ
現役サラリーマン
現在20代後半。大学生の時に観たドキュメンタリーがきっかけでうつわに魅了された男。

「ひとりでも多くの人がうつわに込められたメッセージを楽しんでほしい!」をテーマに活動すべく、個性豊かな愛用のうつわに振り回されつつ生活をしている。

愛用のうつわは笠間焼、備前焼、九谷焼きなど日本陶磁器が中心。西洋磁器はウェッジウッド、マイセンがお気に入り。食空間コーディネーター3級を持っています。

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