花咲くうつわ 花詰盃
いらっしゃいませ!
本日は私のコレクションを紹介させていただきます。それがこちら。九谷焼は中本恵海さん作、花詰盃です。
当サイトの看板にもなっているこちらの逸品。その出会いははじめて九谷焼の訪問をした際、石川県の金沢市内にある陶磁器店・木米庵様にて購入しました。
初めて見た時の衝撃は今なお覚えていますよ。「こんなにも美しい焼き物がこの世にあるのか!!」とロクに酒も飲めない癖に即決しました。
こちらは近代九谷焼技法のひとつ、花詰(はなづめ)と呼ばれる技法です。華やかな極彩色と九谷焼の超絶技巧を余すことなく発揮して、四季折々の花でうつわを埋め尽くす技法になります。私個人としては、九谷焼の魅力を一番発揮できる技法のひとつだと思っています。
花の背景を彩るのは青粒ですね。粒と書いて「ちぶ」と読むのですが、こちらも近代九谷焼技法ではおなじみの技法ですね。金彩鉄線花紋などの背景に描かれています。大きさ、間隔を均等に打つのはかなりの技量が必要なのですが、なかなか綺麗に打たれております。
うつわとしての花詰は器面の外側のみ、もしくは内側のみを花で埋め尽くすケースがほとんど。しかし私のもつ花詰は内外両面では花が咲き誇っているんです。私の好きな水仙もこの通りいらっしゃいますね!花の縁取りの金彩も丁寧に取られています。
花詰盃は出会ってから間も無く5年くらい経つうつわです。あれからたくさんうつわが増えました。中には人間国宝やマイセンなんかもコレクションに紛れるようになりましたが、今なお一番気に入っているうつわはこの子です。(我ながら凄まじいラインナップです。)今でもふらりと用もないのに棚から引っ張り出しては見つめ、ニヤニヤとすることもあります。我ながら本当にいい買い物をしました。
という訳で今回はうちの子自慢でした。改めて魅力を見つめなおすいい機会でしたね。またお気に入りの子を引っ張ってきてやろうかな。今回はここまで、それでは~。