誰でもできる!花を飾る2つのコツ
いらっしゃいませ!
7月になりましたね。路傍に目をやると、草花の様子がより夏の装いになった気がします。細長い草花とかですね。
さて、今回は花生けのお話です。皆様生けていますか、花。使っていますか、花器。
私は焼き物が好きで湯呑みから始まり、食器に広がり、花器まで広がった結果花を生けざるを得なくなったタイプの人間ですが…なかなかどうして。楽しいではありませんか花生け。
特に私が魅力を見出したのは茶花です。華美を好まず、質素を良しとした茶湯の精神を反映し、野に咲く草花の姿を活かした花飾りです。この茶花、路傍の植物と相性が良くてどこでも誰でも始めることができるんですよね!ネコジャラシことエノコロソウなんて良い例ですね。どこにでも生えてますけど、よく見てみると葉や茎も端正な形をしています。もちろん茶花は究極の日本美の体現としてとして無限の奥深さがありますが、そのシンプルさは誰でも始められるジャンルと言えるでしょう。というわけで今回はそんな茶花のススメでございます。
あ、先に申しておきますが、私は華道も茶道も流派に属しておりません。が、一応花生けにおいて師と仰いでいる方はいます。古流華道の古文書研究をされているバリバリの華道研究家で、今回の記事はその方にご教授いただいた知識をもとに書くつもりです。どうぞ安心して読んで真似してみて下さいね。
さて、早速本題に入りましょう。まず前提としてなのですが、「野に咲く姿を活かす」と言ったとて、摘んだ草花をそのまま生けてはいけません。花生けは美しい里山の景色と同じです。一見ありのままの自然に見えますが、その実驚くほどの人の手が入っています。余分な花や葉を摘み取り、最後に残った一番美しい姿を切り取るのです。茶花とは引き算だなぁといつも感じます。もしくはチキンレース。
こう聞くと「そんな難しいこと出来ないやい!」ってなるかもしれませんがご安心を。師のご教授と経験の末に辿り着いた茶花の基本のキを皆様に伝授いたします!ズバリ、茶花で押さえるポイントは2つ!
①三角形のシルエットを意識する。
②葉の枚数を奇数にする。
この2つができれば不思議なもので綺麗に見えるのです。それぞれ詳しくコツの解説もいたしますよ〜。
①三角形のシルエットを意識する。
花を生ける上で意識すべき事は『動き』である。これは師の教えです。一直線に真っ直ぐに伸びる茎と花。これだけでは些か味気ないものになってしまいますので、葉や枝で左右への緩急を演出するのです。これを自然にできるようにするコツが三角形のシルエットを意識するというもの。正三角形である必要はありませんが、花を頂点にすると全体像が掴みやすいですね。
②葉の枚数を奇数にする。
華道において偶数は疎まれがち(というか日本文化において偶数疎まれがち。)ですが、技法的な話をしますと①の三角形を作る際、奇数だと都合が良いのです。偶数葉で生けようとするとシルエットが四角くなりがちになってしまうので…
葉の枚数は3枚か5枚がオススメです。3枚にする場合は、花を取り囲むように葉っぱで三角形の頂点を作ります。椿や山茶花など花が大きいものの場合有効です。葉5枚の場合は花を含めて頂点とし、三角形を狙いましょう
以上の2点を押さえれば、綺麗に花を生けることができるかと思います!あとはもうトライアンドエラーですね。どこを引くべきか、残すべきか。入念に花と話し合って感覚を掴んでくださいませ!みなさまもぜひ、花のある暮らしを楽しんでみてくださいね!それでは~!